引退

■引退
北海道でタイドーをやる場合、北海道には道場は存在しないので皆、大学の部活として始め、卒業と同時に引退してしまう。
皆、タイドーは青春の1ページとして終わらせる。それがここでは普通である。
北大も含め20人近くいた同期は全員辞めてしまった。
だが、それでは終わらせなかった自分は普通ではない。



自分としてはせっかくキツイ練習をして得た技術をほとんど使わずに辞めるのは勿体無い。
黒帯を取ってから本当にタイドーの面白さがわかると思っている。
体だって全然動く。
問題は仕事をしながらできるかだが、
確かに大学生の頃にくらべたら時間は制限されるだろう
だが少ない時間でも練習の密度を上げることで充分維持できている。

また時々、大学の部活に顔を出すことで後輩の現役部員からも刺激を受ける。
後輩も会うたびに「また練習を見に来てください」と言ってくれる。
自分なんかでも必要としてくれている。こんな有難いことはない。


道大会では本当なら審判をやらないといけないところだが
絶対試合に出たくなるのはわかっているので選手として参加を続けている。
毎回、独特の緊張感の中、自分より10歳以上年下の後輩と真剣勝負できる。
負けたら悔しいが勝った時の充実感は他では味わえない。

嬉しいことにタイドーに興味を持ってくれてわざわざ試合会場まで観にきてくれる方もいる。
本当に励みになる。



一昨年からまた全国大会の道が開けた。
今年の社会人大会に出たいという後輩も出てきているし
少しづつではあるが卒業後もタイドーを続けようという人が増えている。



自分は卒業時にタイドーを辞めなくてよかったと思っている。
もし辞めていたら多くのものを失っていただろうし、一気に老け込んでいただろうね。




少なくとも

自分のことを応援してくれる人が一人でもいるうちは辞めない。